酢とタマネギには、血液をサラサラにして血液の上昇を抑える働きがあります。2つの健康食材を合わせた「酢タマネギ」は、おいしく高血圧対策ができる絶好の食品というわけです。南越谷健身会クリニック院長の周東寛先生が詳しく解説します。
解説:南越谷健身会クリニック院長 周東 寛先生
酢とタマネギには、血液をサラサラにして血液の上昇を抑える働きがあります。2つの健康食材を合わせた「酢タマネギ」は、おいしく高血圧対策ができる絶好の食品というわけです。南越谷健身会クリニック院長の周東寛先生が詳しく解説します。
黒酢を飲んで2時間後に血流促進が確認された!

酢の血液サラサラ作用は、栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅院長が試験で確認しています。
この試験では、黒酢大さじ1杯分(約15ml)を水で薄めて数十人に飲んでもらいました。すると黒酢を飲んだ2時間後には、参加者の3分の2に血流促進作用が確認されたそうです。
また、栗原院長はMC-FAN(血液流動性測定装置)を使って、黒酢を含む数十種類の食品や成分の血液促進作用を調べています。下の表はその結果です。
これらの試験から、黒酢も含めて酢は全般的に血液サラサラ作用が期待でき、普段からとることで動脈硬化の進行が抑えられると考えられます。
事実、酢に含まれるクエン酸には、血管に沈着するカルシウムを溶かして動脈硬化を防ぐとともに、カルシウムを骨の材料として骨粗鬆症を予防・改善する働きが認められています。
乾燥タマネギで最大血圧が約11mmHg低下
タマネギの降圧作用については英国のハレンベルク博士が試験を行っています。高血圧の20人に乾燥タマネギ600mgを4週間摂取してもらったところ、最大血圧は136.5mmHgから125.5mmHg(正常は130mmHg未満)に、最小血圧は86mmHgから81mmHg(正常は85mmHg未満)に低下しました。
タマネギに含まれているフラボノイド(植物の色素化合物)のケルセチンには、悪玉(LDL)コレステロールが血管に付着するのを防ぐとともに、血管を拡張させる働きがあることもわかっています。
また、オランダ農業大学は、ケルセチンなどのフラボノイドを日ごろから多めに摂取していた高齢者は、摂取量の少ない人に比べて心筋梗塞の発症率が約2分の1、死亡率も約3分の1に減ったと報告しています。
血流促進作用の効果ランキング
1位 黒酢
2位 梅肉
3位 羅漢果(中国特産の果物)
4位 イソフラボン(大豆に含まれる成分)
5位 魚油
6位 イチョウ葉エキス
7位 ビール
8位 麦茶
9位 ウーロン茶
10位 紅茶
(栗原クリニック東京・日本橋の栗原毅院長の報告による)
まとめ
健康情報誌『わかさ』で酢タマネギを紹介したところ、多くの読者から、そのパワーを実感したという声が届きました。
関連記事で、酢とタマネギの力をより引き出す作り方やアレンジレシピなどを紹介しています。ぜひ、チェックしてみてください。
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この記事は、医療や健康についての知識を得るためのもので、特定の見解を無理に推奨したり、物品や成分の効果効能を保証したりするものではありません。
写真/©カラダネ